2022年04月25日
みなさんこんにちは。
屋根修理の匠、やねっとの加藤です。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって2カ月。
私たちの暮らしにもさまざまな影響が出ています。
その一つが「住宅ショック」「ウッドショック」と呼ばれる、木材価格の高騰です。
マイホームを計画中の方はもちろん、検討中の方にとっても大きな問題について調べてみました。
3月16日の投稿で、食料品や建築資材などさまざまな物の値上げについて触れましたが、
住宅業界は、さらなる価格高騰に悩まされています。
木材価格の上昇が止まりません。
ロシアのウクライナ侵攻により、ロシア産木材の輸入が困難な状況になりました。
林野庁によると、ロシアからの製材輸入量は85万㎥。
我が国の製材輸入量全体の18%を占めており、カナダに次ぐ2位の実績です。
(グラフは林野庁HPより)
ウクライナへの軍事侵攻に対する経済制裁により、日本ではロシア産木材の輸入が難しくなりました。
価格高騰に拍車がかかるおそれが出ているのです。
ロシアの影響もさることながら、コロナの影響も大きいのが木材価格の高騰。
グラフは2017年以降の国内の輸入製材価格を示したものですが、昨年半ばから急上昇しています。
北洋材(ロシア産)を上回る勢いで上昇したのが米材(アメリカ、カナダ産)です。
これは、アメリカではテレワークの増加で住宅の着工件数が急増したことが要因。
2021年に北米の製材価格は過去最高を記録しました。
コンテナの海上輸送運賃も2020年11月ごろから上昇しており、国内の木材価格に影響を与えています。
この木材価格の高騰は「ウッドショック」と呼ばれていますが、
今またロシアの軍事侵攻により、ウッドショックが大きくなっています。
日経クロステックによると、ロシア産製材は天井の下地材として重宝されており、
輸入が止まれば、月当たり住宅1万7000棟分の天井の下地材に影響を及ぼすという試算もあるようです。
このウッドショックは、今のところ落ち着く見通しが立っていません。
地球温暖化対策(森林伐採の制限など)によっては、木材供給量の減少が続く可能性もあり、
ウッドショックが深刻化することも想定されます。
一方で、国産材への切り替えが進めば、林業や製造業が活発化し、供給不足が解消されることも考えられます。
ウッドショック脱却の鍵を握るのは、国産材の活用ではないでしょうか
すでに一部のハウスメーカーや建設会社と原木生産者や製材会社の間で、
国産材の安定価格と安定供給への取り組みが始まっています。
マイホームを計画中の方には、シビアな状況が当面続きますが、
日本の林業にとっては、再生の大きなチャンスにもなるのですね。
『広島の屋根を守る屋根修理の匠』
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加藤
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