やねっとのスタッフブログ

2022年06月22日

石州瓦の出荷が5年ぶりに増加した理由

みなさんこんにちは。

やね修理の匠、やねっとの加藤です。

先週、石州瓦の出荷が5年ぶりに増加したというニュースがありました。

なぜ瓦の出荷が増えたのか?

石州瓦を取り巻く環境についてお話しします。

 

 

①日本三大瓦の一角、石州瓦

②増加の理由は何なのか

③寒さに強く、優れた強度の瓦

 

 

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石州瓦の町並み(石見銀山)

 

 

 

①日本三大瓦の一角、石州瓦

みなさんは「日本三大瓦」をご存知でしょうか?

瓦の代表的な産地として、三つの地域が知られています。

 

三州瓦(愛知県)

国内の瓦生産の7割が三州瓦。日本の真ん中に立地していることから、

気候風土が平均的で、瓦の汎用性が高いこと、

物流経路が確立していたことが繁栄の背景にあるようです。

 

淡路瓦(兵庫県)

「いぶし瓦」の生産量が全国一位の淡路島。

いぶし瓦に適した粒子の細かい独特の「なめ土」が産出されることから

瓦の製造が盛んになりました。

 

石州瓦(島根県)

赤褐色の「来待(きまち)瓦」でも有名な石州瓦。

生産量は三州瓦についで国内2位です。

石州来待瓦は、たたら場(製鉄所)で出た砂鉄を釉薬に調合。

高温で焼成されるため、寒冷地の凍害に強いのが特長です。

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②増加の理由は何なのか

日本三大瓦の一つとはいえ、近年は金属屋根やスレート屋根に押され需要が減少。

ピーク時の1994年には、25事業者が2億2809万枚を出荷していましたが、

2020年度の出荷は2354万枚で、前年度比89・1%でした。

そんな石州瓦の2021年度の出荷枚数が、前年度比5・4%増の2480万枚。

5年ぶりの増加です。

背景には

・コロナ禍による買い控えの反動

・値上げ前の駆け込み需要

の二つがあるようです。

 

 

③寒さに強く、優れた強度の瓦

他の建材と同様、燃料高のために石州瓦も

2022年度からの値上げを昨秋に発表していました。

ロシアのウクライナ侵攻の影響で、さらなる値上げも予想されているため

今後の着工を見据えて、瓦工事業者が事前に確保したと分析されています。

島根県西部で400年続いてきた伝統産業の石州瓦。

寒さに強く、優れた強度の瓦を応援したいですね。

 

 

 

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