2022年01月26日
みなさんこんにちは。屋根修理の匠、やねっとの加藤です。
22日未明の日向灘地震、みなさんご無事だったでしょうか。M6.6は、この地域で25年ぶりの規模の地震とのこと。大分県や宮崎県では震度5強、広島でも震度4の地域がありました。
当コラムでは何度かお話しさせていただいておりますが、今回も改めて屋根と地震の関係についてお話ししたいと思います。
震災の映像でよく見るのが、屋根の瓦が散乱し全壊した家屋。「瓦は重いから、他の屋根材より耐震性が低い」と思われる方が多いことでしょう。
確かに家の構造が同じ場合、屋根が軽い方が耐震性は高まります。しかし「瓦屋根だから倒壊しやすい」と言い切れるものではありません。
これらの要素を満たしていない家は、どんなに屋根が軽くても揺れが大きくなります。
また、瓦屋根は他の素材と比べて長持ちするため、旧来(建築基準法が改正された1981よ6月より前)の工法で施工された屋根がまだまだ残っています。
昔は、土葺き、釘打ちなしの工法で施工されていたため、大きな揺れがあると、ずれて崩れ落ちてしまうのです。
(2019年のコラム「なぜ地震で屋根がくずれるのか」もご覧ください)
建築基準法改正後は、屋根の重さを考慮した構造計算が義務づけられているので、屋根の重さに応じた壁量、柱・梁の太さ、強固な基礎等が確保されています。
瓦屋根の家の耐震性が劣るということはありません。
2018年のコラム「地震による瓦ズレ」でも書きましたが、震度1、2という弱震だったにもかかわらず、屋根瓦のズレが発生したお客様がいらっしゃいました。
弱震でも、小さな揺れの積み重ねから大きなズレが生じます。瓦のズレは、落下の危険はもちろんですが、隙間からの雨漏りにも直結します。
家そのものが傾いてしまうケースは別ですが、瓦の落下は、固定が緩んでいたり、ずれていたり、割れていたり、傷んでヒビが入っていたりする部分から始まります。
定期的に点検をしておくと良いでしょう。ちょっとしたズレ戻しや釘の緩みであれば、簡単に直せます。
もしもこんな症状が見つかったら、ぜひ点検をしてみてください。
●屋根にカケラのようなものが落ちている
(屋根のカケラや、棟の漆喰のカケラ)
●屋根の表面に釘の頭が出てきている
●ひび割れやスジが見える
●瓦がズレている
地震や台風でもズレない、落下しにくいのが防災瓦です。
防災瓦は桟木に釘止めし、さらに瓦どうしをかみ合わせ、ロックした状態で施工します。
屋根の一番上の部分の棟も芯材を入れ、ネジでしっかりと固定しますので、耐震性が高くなっています。
「瓦は重い」というイメージがありますが、土を使用しない分、屋根全体の重量は以前の土葺き工法と比べると半分程度の重さになるのです。
瓦屋根は、他の屋根材に比べて重いものの、耐久性や快適性が高いことが魅力です。
最近頻繁に起こる地震、台風、大雨等の自然災害を、「起こり得る身近なこと」として備えておく必要性は、年々高まっています。
『広島の屋根を守る屋根修理の匠』
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加藤
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